2022年6月8日(水)に開催したWebセミナー「コロナ禍で成功する BtoB マーケティング手法 Vol.5 ABM+インサイドにおけるMAツール徹底活用 #1」の模様を、書き起こしダイジェストでご紹介します。
▼チャプター
1.ABMの理想形から逆算して考えるツールの活用法
2.MQLにおけるリードデータ整備のポイント
3.コールによるリードデータ補足のポイント
4.まとめ
ABMの理想形から逆算して考えるツールの活用法
ABMにおけるBESTリードとは?
本日のお題としては、MAツールの徹底活用、特に外資のマネージャー様想定ということでお話させていただくわけですけども。まずはそういう徹底活用って言う前に、ABMとかインサイドにおける最高のリードってどんな情報かなって整理します。
こんなことある訳がない(笑)
ない(笑)つまり何もしなくても狙った大口企業が勝手にやって来て、しかもBANT情報全部揃っているっていう。そして製品サービスが持つ想定課題に対して、解決の方向性が合致している。これがいわゆるベスト。
こういったリードを生み出すために我々は、MAツールであったりとか、SFAとか、あとはインサイドセールスを使ってリード発掘していこうとしている訳ですよね。
外資系マーケマネージャーあるある
で、僕が知る限り、外資系のマネージャー様が置かれた立場っていうのは、おおむね以下のようなもの。
・強烈なリード創出ミッションを抱えている
・ターゲットとなる顧客がそもそも少ないので結果出しにくい
・営業の要求水準が高くてBANT情報を精緻にする必要がある
そして彼ら彼女らは本国から強要されたDB(MA/SFA)を活用、というか使うしかなくて使っているんだけれど、これが日本の商習慣を無視しているので使えないと思っている。何がどう使えないかっていうと…
MA/SFAの間を埋めるインサイドセールス管理ツール
MQLからSQLに至る一般的な流れとABMのプロセス、このどちらもMA、SFAだけで管理しようとすると管理できない。僕のイメージとしては、マーケティング活動で得た見込み客という素材を、調理してホットリードという料理に仕上げるための専用窯が要るんだな。
「調理」というのは、つまり見極めしたりとか、どう優先順位をつけて誰に何をしようか決めるとか、あとは実際にコンタクトを発掘して情報付加して、とか。インサイドのプロセスですね。MAからSFAに至る間に中間貯蔵庫が要る。インサイドセールスを管理するための専用ツールが要るよと。特に外資においては、自社のツールがいじくれないものだから、やっぱり別の専用ツールを用意するしかない。
MQLにおけるリードデータ整備のポイント
じゃあその「調理」の段階で、どんな情報を付加すればいいのか、という点について。とりわけ外資系のお客様から多くいただくデータクレンジング・データ付与のご要望についてお話します。
▼MAデータクレンジングでご依頼されるお仕事5選
1.同じ会社でも書式がバラバラ
2.重複データが多数
3.部署・役職のコード化
4.英語社名→日本語社名への変換
5.入力フォーマットの統一化
1の会社名の表記を正しくして欲しいというのが一番多くいただくご要望です。データ化する場合には、ルールに則った入力をしないと、DBでバラバラになってしまって、せっかくのデータが生かせないんですね。
インサイドで攻めようってなったときに、会社名が違っていることで、登録されているはずの人が抽出できないってことになるんだな。
2の重複というのは、1のように会社名をバラバラに書いてしまうことで、実は同じであるのに気づかず、重複して登録されてしまう人が出てくるんです。なので、常に適切にマージしておく必要があります。
3の部署と役職のコード化。ターゲットを決める際に、例えば「人事部門をターゲットとしたい」という場合にもコード化されていませんと、人事でも「人材本部」ですとか、「ヒューマンリソース何とか」ですとか、いろんな表記がありますので、ある程度グルーピングしておかないと、データの抽出に大変手間がかかるんですね。
弊社のDr.marketing®では、データを入れると勝手に部署役職をコード化してくれます。
これは非常に便利です。
4の英語社名→日本語社名の変換は、グローバルで持っているデータを日本語表記に改める必要があるため。5は1と同じく、営業の方がそれぞれの独自ルールで入力したデータ(省略や符丁)を書式として統一してほしい、というご要望ですね。
コールによるリードデータ補足のポイント
その後の工程、投入されたリードにコンタクトを図ろうとする段で、I&Dはインサイドセールスを代行させていただくことが多い訳だけど、その際にいただくご要望はどんなものがある?
▼単発コールプロジェクトで依頼されるお仕事5選
1.Webセミナー後フォロー
2.個人情報クリーニング
3.問い合わせフォロー
4.BANTC情報の補足
5.過去リード継続フォロー
1のWebセミナー後フォロー、2割はすぐに営業さんがフォローできるリードとして、残りの8割の見極めですね。フォローコールをすることで、特に、参加理由なんかはアンケート回答からは見えてこない本当の部分というのが聴取できます。
2については以前獲得した名刺情報の更新。高額商材は足が長いので、今のその方のお立場とか、検討すべき部署にいらっしゃるのか、とかを知りたいという。付随情報を新しくしたいというご要望ですね。
例えば関係部署への移動とか、後任の方の情報なんてデジタルアプローチじゃ辿り着けないもんね。
3はホワイトペーパーDLのフォロー。将来検討のためか、競合からの調査か、自社の顧客に提供したいのか、そうしたDLの目的をコールで見極める。検討レベルの深さまで聴取する。
4のBANTC聴取、営業さんが何をいつどのくらい提案すればいいかが分かるための情報をコールで聞く。優先順位、受注の確度などですね。3、4合わせ技で聞く感じですかね。
コールにおけるKPIというと「アポ率」がやっぱり重視される傾向があるけれど、やみくもにアポだけ取ってもしょうがない。ちょっと聴取例で比較してみましょう。
本来の目的に即したリードはAよりBという訳だな。
5は営業さんに渡してそのあと決着のついていないリードの結果の見極め。商談したけど「数年先の検討」と言われてそのままの案件について、コールで白黒つけてくれと。
まとめ
本日のまとめといたしましては、MA徹底活用という話をしましたけど、ABMをがっつり回そうとすると、どうしても中間貯蔵庫が必要になります。MAでもできない、SFAでもできない、インサイドセールスを回すための専用ツールが要る。そしてアプローチ先を明確にするためにはデータ整備が必須であり、MAのデジタルアプローチでは補足できない情報をキャッチするにはコールしかない、というお話をさせてもらいました。
▼「コロナ禍で成功するBtoBマーケティング手法」過去アーカイブも併せてご覧ください!
投稿者プロフィール
- 中の人は複数人。インサイドセールス担当からデータ関連担当大臣まで、交代で執筆しています。News、マーケティング用語集等お役立ち情報をアップしていきます。
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