ナーチャリングは手段か?それとも目的か?

テレマーケティング
この記事は約4分で読めます。

ナーチャリングとは

”ナーチャリングは何のために行うのか?”

普段、各企業のマーケティング担当者様と接する中で、上記のような質問が出たとき、回答に詰まる方が意外と多くいらっしゃることに最近気づきました。
ごく基本的な問いであるからこそ、答えを絞り切れずに口が動かなくなってしまうのかもしれません。
改めて、ナーチャリングの目的について考えてみたいと思います。

ナーチャリングは手段である

既に皆様がご存知のように、ナーチャリングは定期的に情報提供を行うことで見込客の購買意欲を高め、顧客にする取組です。
すなわち手段であり、これ自体がマーケティングの目的ではありません。

では目的は?

目的は顧客拡大なのに。。。

結論の前にひとつ、面白いデータがあります。営業部門とマーケ部門の『壁』についての指標です。

1)87%の営業・マーケ部門はお互いに対して批判的な印象を抱いている。
 (マッキンゼー調べ)
2)92%のBtoB企業はうまく整合性がとれていないと感じている。
 (※ペイン調べ)

なぜ”顧客/利益拡大”という同じ目的を持った営業とマーケ部門の馬が合っていない企業が多いのでしょうか。

それは営業プロセスが大きく関わっています。

営業プロセス

新規開拓-見込客獲得-見込客育成-顧客化-優良客化(クロス/アップセル)

上記プロセスを考えたとき、営業活動の優先順位は顧客化です。よってマーケ部門から渡された初回訪問や資料請求は、クロージング案件よりも後回しになります。マーケ部門は、営業が行う新規開拓-見込客獲得を行うことで営業工数削減と顧客化までの時間短縮を図ります。
お気づきのように、見込客育成というプロセスが抜けているため、上記の役割分担では、うまく見込客が顧客化しません

それを補うのが見込客育成(ナーチャリング)というところまでは理解されている方が多いのですが、そこで止まっている方が多く見受けられます。
上記の仕組だけでは、売上は上がりません。

なぜならば、上記では今まで営業部門が単独でやってきたことを分担しただけだからです。しかも、営業スキルに相違があるため、人数を倍にしても売上は倍になりません。

ではナーチャリングの目的とは何なのでしょうか。

ナーチャリングの目的

ナーチャリングの目的とは付加価値提案による購買客取引高アップです。

”クロスセルやアップセルは、まずは口座を開いて取引実績を作ったあとに・・・”というのは営業的な考えで、上記のような案件にナーチャリング要素はありません。
ナーチャリングの真意は、一定期間、購買意欲を高めていく過程の中で自社の様々な製品を提案し、1取引あたりの利益拡大を図れることにあります。

例えば、運よく自社で取り扱っている製品を検討している見込客とコンタクトできた場合、営業は最優先に見積もりからクロージングに動きます。
しかしながらこのようなお客様は購入要件(仕様・予算など)が既に決定していることも多く、その中で競合と叩き合いを行わなければならない可能性も高まります。短期に数字は上がりますが、付加価値提案が難しいのも、見積依頼から接触した案件の特徴です。

一方、ナーチャリング対象の見込客は要件や予算が定まっていないことも多く、様々な形で製品紹介や提案機会の創出が可能です。時間はかかりますが、付加価値提案による1社あたりの購買額向上を図るには、この段階から積極的にアプローチが必要です。

まとめ

付加価値提案による1案件あたりの売上向上、そして自社製品のファン化による競合排除が図れる取組と踏まえ、マーケティング部門はナーチャリングを考えることが大切です。
その為の仕組みとして現在の取組が適切なのか確認頂けると、課題が把握しやすくなります。

一方、そうは言っても短期売上が重要となる場面も通期の中では発生すると思います。
冒頭申し上げたとおり、ナーチャリングは手段です。短期売上にフォーカスした場合はナーチャリングリストから案件化可能な見込客分析も重要ですが、そのほかにも様々な情報活用や手段を検討する必要があります。

まずは目的と優先順位を整理頂く事で、当社からも目的に即した情報提供が可能となりますので他社の取組や成功事例にご興味がある方は、お気軽にお声掛けください。

投稿者プロフィール

菊地晃
菊地晃
業務パッケージメーカーに在籍し、プロダクトマーケティングからルートセールス・ハイタッチセールスまで、 営業企画と営業活動の上流から下流まで幅広く経験。
その後、ERP系SI企業でダイレクトセールスを経験した後、I&Dにて業務系サービスを中心にプロジェクトを担当。 業種・業務にフォーカスした活動経験が豊富。
Translate »
タイトルとURLをコピーしました