インサイドセールスを成功に導くために必要なデータクレンジング・データ付与とは?

データ関連
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インサイドセールスの成功は、まずデータ整備から

インサイドセールス(新規開拓・ナーチャリング他)を実行する上で、顧客との折衝を管理できるなんらかのデータベース(以下DB)は必要です。
具体的には、マーケティングオートメーションツール(MA)、またはセールスフォースオートメーションツール(SFA、営業管理)、その他インサイドセールス専用ツールとなります。

土台となる法人・顧客データを整備する上で、避けて通れないのが「データクレンジング (データクリーニング)」作業です。昨今はSaaS型の顧客管理ソリューション全盛であることから、インサイドセールスを実行する前段で、様々なDBに格納された情報を統合することになります。そのままファイルをインポートできる訳もなく、無計画に顧客データを整備し始めますと、地味で苦しい作業が延々と続くことになりかねません…

今回は、インサイドセールスの土台を作るのに必要なデータ整備を行う上で、「効果的なデータクレンジング」となるであろう6つのチェックポイントをご案内します。コロナ禍でインサイドセールスの導入を検討されている企業様や、見直しを迫られている企業様のお役に立てましたら幸いです。

※弊社ではインサイドセールス代行に加えて、上記のデータクレンジングについても実働作業を代行しております。「初めてなので分からない…」「着手したが手間がかかり過ぎる…」「データがカオス過ぎて無理…」とお考えの方は、お気軽に弊社までご相談ください!
 

それでは、以下6つのチェックポイントをご案内させていただきます。

データクリーニングあるあるの克服

POINT.1 社内データの把握

前述した通り、社内で様々なSaaS型顧客DBが乱立しているはずです。
テレワーク下では、社内で気軽に話を聞いて回るということも出来ません。
結果的には、社内でツール全般の運用を管理している情報システム部門担当へのヒアリングを実行しておくのが一番の近道ということになります。
 

POINT.2 社内コンセンサスの醸成

DB化されいない野良データ・Excelも忘れてはいけません。
経験から申し上げますと、まず営業部門では、誰にも開示していない名刺の山や、電話アポイントリストの様なものを個々人が概ね隠し持っています…
また、マーケ部門ではWebセミナーやWeb展示会の「アンケート」「参加者」「受講内容」などが、イベント毎にバラバラなまま存在しているケースも考えられます。Webセミナーは気軽に開催できる反面、管理ツールが乱立し、野良データを生みがちです。

効率的にインサイドセールスを実行するためには、社内でどんな顧客/見込顧客の情報を持っているのか、見取り図を作ること。および、今後実行しようとしているインサイドセールス施策についてコンセンサスを醸成することが肝要です。
 

POINT.3 細かいデータクレンジングあるあるの克服

必要な情報のありかや種類を把握した後は、データ統合のための下準備が必要となります。細かい点ですが、注意すべきポイントを以下にまとめました。

▼法人名の正規化
たとえば、日本電信電話株式会社。NTTもあればNTTもあります。エヌ・ティ・ティもあるかもしれません。それぞれ法人マイナンバー等でマージ出来る情報がついていれば問題ないのですが、ない場合は法人名の表記を整える「法人名の正規化」が必要になります。

▼個人名の整備
 個人名については、姓と名が分離されて管理されていたり、一緒に管理されているケースがございます。姓名で分離して管理することをお勧めします。

▼半角/全角の整備
 半角英数・全角英数・半角カナ・全角カナをどちらかに揃えます。揃っていない場合、統合の際に別物としてカウントされてしまいますので、留意が必要です。顧客情報や履歴情報のダブルカウントは百害あって一利なしだと思います。

▼住所区切り/表記の統一
 DBによっては、住所の区切り方が違います。都道府県・住所1(番地まで)・住所2(建物名)のように区切りを揃えた方が望ましいです。また、番地も「一丁目一番地一号」「1-1-1」など表記は様々ですので、ルールを決めて統一していくことが肝要です。

▼電話番号の統一と死活チェック
 電話番号についても、「ハイフン区切り」「ハイフンなしの数字のみ」など表記がバラバラのケースがあります。統合を機に、ルールを統一してしまいましょう。また、本社番号・直通番号・携帯電話番号(会社/個人)など、連絡先の種類についても分けて登録できると良いですね。
 なお、電話番号死活チェックなどを活用しますと、現在使われていない電話番号を簡単に特定出来ます。また、合わせ技で「拠点番号」の付与を行うことも出来ますので、大変お勧めです。

▼メールアドレスの統一と死活チェック
 メールアドレスに関しても、「@が二つ入っている」・「入力ミス」・「ドメインが古い」など、あらかじめ誤ったデータであるかどうかの判別をしてしまいましょう。
 また、会社メール・Gmail等の無料メール・携帯キャリアに付随するメールなど種別に分けることも重要です。加えて、現在使われていないE-mailを判定するサービス(メール死活チェック)などを活用することをお勧めします。

法人・個人データの整備

POINT.4 法人情報の整備 

インサイドセールスで情報活用するためには、「法人データ」・「個人データ」・「折衝した履歴」、できれば「取引情報(個別伝票単位でなくとも簡易な情報で可)」は必要でしょう。言うまでもありませんが、ターゲティングを行うためには、必要なセグメンテーション要素を揃えなければいけません。「手当たり次第にコール実行するから良いのである!」という方もいらっしゃるかもしれませんが…あまりお勧めいたしません。

アカウント企業に類した企業、または企業内のホワイトスペースを探し出すためにも、法人・個人単位で情報整備や情報付加していきます。
加えて過去の折衝管理が行われていませんと、絶対に電話してはいけない企業にコールしてしまう…というような事故が起こります。笑い話で済めばよいですが、最悪会社単位での問題に発展することもございますので、要注意です。

法人データを整備する上で留意すべきポイントは、以下のとおりです

▼法人番号の整備 DUNSや法人マイナンバーなど、企業を特定するコードが付与されていますと、大幅なクレンジング作業時間の圧縮につながります。また、合併や社名変更などの更新情報を、取得・更新するのも容易になります。

▼業種の付与
 業種を特定するために、日本標準産業分類など公的な情報を付加しましょう。加えて、貴社独自の業種コード/フラグメントを設定しておくと大変便利です。

▼従業員数/売上高レンジ
 従業員数および売上高については、正確な数字に加えてレンジで記載されていると、後々扱いやすいDBとなります。(そうでない場合は、何かしようとするたびにExcel出力して関数組んで…という不毛な作業が発生します)

 ▼エリア
エリアを特定する情報も必要です。最低限必要な情報は、都道府県になります。これが項目で分かれていない場合は、後々大変なことになります。。。同名別会社の特定にも役立ちます。

▼その他予備情報
 法人単位で把握すべき予備情報として、代表的なものとしては「取引先情報(製品カットが望ましい)」「競合情報」「パーミッション」が挙げられます。関連会社・拠点数・上場情報などもあればよいですね。

POINT.5 個人情報の整備

コロナ禍でのインサイドセールスを考慮いたしますと、従前よりも必要な個人にまつわる情報は増えております。
以下、ポイントを整理いたします。

▼各種パーミッション情報
 メールやTELなどの情報提供許諾は必須です。パーミッションは気分の問題という方もいらっしゃいましたが、決してそんなことはなく、地雷を踏まないためにも大変重要です。

▼部門ジャンル(コード化)
 個人へのインサイドアプローチを計画する際、正式な部署名に加えて、役割を特定するための情報=部門コードが必要になります。部門コードのようにセグメント情報がない場合は、全リストを目で確認する作業が発生し、大変骨が折れます。

▼役職ジャンル(コード化)
 正式な役職名に加えて、大雑把な立場を把握する(役職コードを付与する)情報が必要です。実行したい施策で適切なキーマンを短時間で把握出来ます。
 例えば役員レベルなのか、部門長レベルなのか、課長レベルなのかはたまた一般職なのか。こちらが分かっているだけでも、かなりの時間短縮につながります。

▼予備情報
 個人単位で把握すべき予備情報は、お客様ごと多岐にわたります。その中でも網羅的に必要だと思われるのは、製品サービス検討時の関与の仕方が挙げられます。
 たとえば同じ情報システム部門であっても、社内全体のシステムの在り方を考える役割なのか、社内全体のシステムを管理する役割(ソフト/インフラ)、運用保守する役割、周知する役割などなど数多ございます。これらを整理して登録しておくと、後々のアプローチが楽になります。
 加えて、リモートワークが進んだ昨今では、「個人に連絡がつく携帯電話番号」も重要な情報です。なお、インサイドアプローチを行う場合は、折り返し電話対応が行えるインフラ作りは必須であることも書き加えておきます。

インサイドセールスに必要な設定

POINT.6 インサイドセールスに役立つ情報整備

データ移行の下準備、法人情報、個人情報をクリアいたしましたら、いよいよ使えるデータに変換する作業となります。
インサイドセールスを実行する上で必要な情報整備は、以下のようなものです。

▼営業担当名(個人または部署)
 SFAまたは名刺管理ソフト経由の場合は、「誰がこの名刺を保有していたのか」、または「誰が折衝していたのか」ということになります。特定の個人ではなく部門単位での表記でも構いませんが、インサイドセールスでいずれかのアプローチを行う上で重要な項目です。
 既存顧客・営業折衝中ならまだしも、キーマンを新規発掘する場合にも必要なの?と思われるかもしれません。新規開拓を行う場合でも、DBに名前がある個人から社内の横展開をスタート → キーマン発掘できるケースも多々ございます。その際に、あらかじめ社内担当が分かっていれば、キーマン発掘の可能性も上がります。
 また、仮に折衝履歴がなくとも、社内担当を知っていることで無用な混乱を防ぐことにもつながります。

▼獲得経緯
 この個人情報が、「どのイベント経由」「どのチャネル経由」で獲得したものか?を明らかにする項目です。最初に獲得した経緯、追加更新が発生した経緯などが情報付加されていると、アクションしやすいです。

▼過去の折衝履歴
 社内の誰がいつどのようにアプローチしたのか、またその手段は何であったか、あるいはセミナー等で獲得したアンケートやフォームでいただいた情報などはどういったものだったのか。そういった過去の経緯が判断できる情報は、インサイドに深みを与えます。
 逆に折衝履歴が確認できませんと、毎回「こんにちは初めまして」という状況に陥ってしまいます。積み重ねの関係構築が重要なナーチャリングにおいては、問題外。DBとしてはナーチャリングに不向きなものとなってしまいますので、留意が必要です。

▼過去履歴や獲得年月日を加味したマージおよびパージ
 データクレンジングの際、過去の来歴を整理して重複削除を行えればよいですね。加えて、更新年月日を加味してマージを行うことにより、例えば個人であれば昇進したのかどうかなどの役職情報、部門異動の情報を見て取れます。セミナー・展示会などの来場履歴も時系列で情報整備することにより、どのような接点からどのように関係構築がなされたのか明確になり、フォローを行いやすいです。

▼拠点ごとの連絡先
 法人情報に+αで加えるべき情報は、拠点ごとの連絡先となります。
 複数製品でのABMを実行する場合、本社だけではなく様々な拠点にアプローチを行う必要がございますので、付加されているとうれしい情報です。Web等での情報収集の時間が、大幅に短縮されます。

▼代表拒否傾向やパーミッション状況(法人)
 様々な理由で、電話でのアプローチがむずかしい法人は一定数存在します。
 たとえば、「明確な個人名がないと取り次げない」ルールの企業、「代表からは個人に取り次がない」ルールの企業、「代表番号が存在しない」企業、「過去にクレームあり法人としてコールを控える必要がある」企業などなど。これらの情報が明示されておりますと、後々大問題に発展することもございませんし、アプローチ手法を検討する上で時間短縮・正確な手法を採用することににつながります。 

以上、「インサイドセールス」を目的としたデータクレンジング・情報付与についてまとめさせていただきました。 データ整備は、最初の設計が肝心です。これらの要素が、皆様のデータ移行・整備の一助になれましたら幸いです。

投稿者プロフィール

升水雄介
升水雄介
BtoBマーケティング部 / マーケティング部 部長

営業目線で、受注からの逆算でお問い合わせ網を安価に立ち上げる手法、コンテンツマーケティングを活用した顧客ナーチャリング手法やPPC広告を利用した短時間で結果がでるテストマーケティング手法など様々な新規事業立ち上げノウハウをご案内。
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