こんにちは。アイアンドディーのマーケティング部升水です。
前回のブログ記事に続きまして、MAツールを使った販促実行シナリオについて集中連載をする第2回。「メール配信時に絶対外してはいけない5箇条」について整理いたします。
MAツールでメール配信をする際に絶対に忘れてはいけない事前準備となります。
メール配信時に絶対外してはいけない5箇条
MAツールでメール配信を実行する際に「絶対外してはいけない5か条」は、以下の通りです。
1.オプトアウト導線+差出人明示を忘れずに。
2.HTMLメール単独送信はNG。
3.DNSサーバとの関連づけを実行する。
4.到着確認と何らかのアクション設計を怠らない。
5.お客様データベースのクリーニングをしっかり実施。
オプトアウト導線+差出人明示
1のオプトアウト導線+差出人明示。なんだこれは?という方がいらっしゃるかもしれません。
オプトアウト導線とは、メールの最下部によく記されている「メール不要の方はコチラへ」というリンクになります。
これは、迷惑メール防止法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)に基づいて設置されており、メール送信者の義務となります。メール受信者が「今後の案内は不要である」と判断した場合に、メーリングリストから解除するための導線を分かりやすくユーザーに提示しなければいけないのです。
さらに申し上げますと、「オプトイン(同意)を獲得していない対象にメールを送信してはならない」、というルールも存在します。これはフォームやイベント等で「貴社/またはイベント主催社の個人情報保護方針」に同意した方へのメールはOKだが、そうでない場合はNGである、という意味です。オプトインの例外として、慣例的に名刺交換をした方あて(取引関係にある方)へのメール情報提供はOKということになっております。
オプトアウト通知ができる旨の記載に加えて、1.送信責任者の住所、2.苦情や問合せ等を受け付けるための電話番号、電子メールアドレス又はURLの明示が義務付けられています。
メール最下部「署名欄」に、上記情報を付加すると良いですね。
HTMLメール単独送信はNG
あらためて書くまでもないのですが、メールには「テキスト型」と「HTML型」が存在します。
テキストメールは、文字コードだけで構成されたメールを指します。HTMLメールは、Web言語で書かれたメールで、装飾やコンテンツの挿入など文字以外に様々なことが表現できるメールとなります。
ここで、HTMLメール最高!とばかりに綺麗に整形したメールを送信する場合、注意が必要です。
それは、受け取るメーラーによってHTMLメールが受信できないケースがあるため。HTMLメールNGでなくとも、テキストメールを優先表示させるメーラーも存在します。せっかく整形したメールもHTMLソースが見えるお化けメールになってしまい、相手に情報が伝わりません。
HTMLメールを送信する場合には、テキストメールと組み合わせで送信する「マルチパート」で実行しましょう。または、テキストメール一択で送信!としてしまうかですね。
HTMLメールについては昔懐かしのクラシカルなソースで構成する必要があるため、見た目で損をすることはあれども、得することはロジック推しのBtoBメールにおいてほぼない!というのが個人的な所感です。
無理して見た目がイマイチ≒損するメールをするくらいなら、潔くテキストメールでの送信をお勧めいたします。
DNSサーバとの関連づけを実行する
DNSサーバは、Domain Name Systemサーバの略で、IPアドレス=ドメインのありかを管理するものです。メールの仕組みとして、必ずDNSサーバが裏方で働いています。
MAツールを用いてメール送信する場合、その大半が貴社で活用しているメールとは別系統の仕組みで送付することになります。
ここで、貴社DNSサーバ側にMAツールとドメインとを関連づける設定が何にも行なわれておりませんと、受け取り側からすると「不審なメール」となってしまい、迷惑メールに振り分けられる可能性が爆増します。回避するためには、DNSサーバにMAツールで活用するメールシステムについてのCNAMEレコードを追加する必要がございます。
※ アイアンドディー提供のMAツールでは、設定サポートをさせていただきますのでご安心ください。
到着確認と何らかのアクション設計を行う
MAツールで実行されるメールの多くは、一斉にご案内を行う「一斉送信メール」または特定条件下でご案内を行う「STEPメール」となります。(個別メールは今回考慮しない)
いずれも、特定の集団に対して「なにがしかの個別オファーが書かれたコンテンツ」を送り届けることが、目的となります。まずは、正しく特定の集団にメッセージが届いているのかどうか、確認する必要がございます。
たいていのMAツールには、メールの到着確認をする仕組みがついております。それは、メール送信時に正しく送信できなかった宛先が多い場合、まわりまわってスパムメールと認定される可能性が高くなるからです。正しく送信できなかった宛先については、送信対象から除外する必要があるのです。迷惑メールに認定されてしまっては勝負する前から勝負に負けるようなものですから、何としても防がなければなりません。
次に、ご案内したオファーに対して何らかのリアクションがあったのかどうかも計測する必要がございます。何もリアクションを計測しないメールは、個人的にまったく意味がないと思います。いわゆる狼煙メールです。
分かりやすく書くと、狼煙メールは世の中に対して「僕は世界平和を望んでいるんだ!」と宣言するようなもので、聞いた側は「へー」で終わってしまうのです。おそらく、世界は平和にならないままで終わってしまうでしょう。ここで実行すべきは、世界平和を宣言したメールにどのくらいの人が反応してくれたのかどうか(不着確認→開封確認を行う)、世界平和の具体的な手法について記載してどのくらいの人が協力してくれるかどうか(アクション導線の設置→着地計測)を確認することです。
1件1件電話などで確認しても構わないのですが、通常1,000件以上の単位でご案内を行うため、アクション設計も効率よく仕立てる必要がございます。
詳細は別項にて記載させていただきます。
お客様データベースのクリーニングをしっかり実施
宛先となるお客様データベースもしっかりクリーニングしなければいけません。
これは、先に書いたメール不着≒迷惑メール認定にも関連してまいります。バウンス問題です。
どんなMAツールにもハード/ソフトバウンスを回避する仕組みがあるため、まず注意すべきは1回目のメール配信時ということになります。メール不着率が10%超えるようでは一発レッドカード退場となるため、名刺等でデータベースを構築した際には「メール死活チェック」をお勧めしております。
また、日々のデータベースメンテナンスも有効です。
企業などで組織改編が行われるケース、企業名が変更となるケースなど、企業・部門・役職名が変更となることは日常茶飯事ですので、インサイドセールス年間計画を作る際に「メンテナンス時期」を設定するように心掛ける(それをネタにしてコールする)ことも肝要です。くわえて、イベント経由で獲得した個人情報、とりわけ各種媒体経由で獲得したパーソン情報は誤り(または鮮度が落ちている)が多いため、意識的にコールなどで個人情報をメンテナンスする必要がございます。
以上です。
次回は、MAツールを使ったメール配信における「メールの型」について深く掘り下げてご案内したいと思います。
投稿者プロフィール
- 営業目線で、受注からの逆算でお問い合わせ網を安価に立ち上げる手法、コンテンツマーケティングを活用した顧客ナーチャリング手法やPPC広告を利用した短時間で結果がでるテストマーケティング手法など様々な新規事業立ち上げノウハウをご案内。