こんにちは、アイアンドディーの今野です。
本日は、最近DIY作成した「名刺管理ソリューション」をご紹介いたします。
弊社はお客様のマーケティング活動をBPO支援している関係上、基本的にマーケティングオペレーションは精度いのちで超丁寧を信条に活動しています。
ですが、紺屋の白袴とはよく言ったもので、自社のマーケティング活動に割く時間/コストをあまり取れていませんでした。
現状を打開すべく、「精度は高く効率重視かつ原価は超安ソリューション」を部内でDIY作成。結果、とても便利なソリューションが出来上がりましたので、ぜひ皆さまに情報共有したいと思います。
また、それに付随して関連サービスなどもご紹介させていただきます。
DIY 名刺自動入力アプリ
最近は展示会や営業訪問などフィジカルな折衝が増えた結果、獲得名刺の数も爆増しています。以下のようなお悩みを抱えているご担当者様も多いのではないでしょうか?
- 展示会に出展したが、名刺アンケート入力のアウトソーシング会社がなくなり、名刺入力等を自前で処理せざるを得なくなった。
- 展示会主催業者のバーコード入力基盤は どのみち最後に整形する必要があるので、自前で処理した方が早い。が、リソースはない。
- 今あるアプリは、それぞれの業務に分断されている。うまく組み合わせて使えないだろうか。
まさに、弊社のマーケ部内でも同じような課題を抱えておりました。
目の前にある業務のヤマを素早く処理できないか…お客様のお役にも立てるハズである(多分)と、DIYで自動名刺入力ソリューションを作成することになりました。
必要な材料
- LINE
- Google Cloud Vision
- ChatGPT
- Google スプレッドシート
- 連携ツール Quickwork Automation
ワークフロー
①名刺をスマホで撮影する。
②あらかじめ設定したLINEの連絡先に撮影画像をアップ(※またはLINEアプリから直接撮影 or 名刺スキャナをつないでガツガツ名刺取り込み)
③Google スプレッドシートに整形データ反映
④CRMにデータアップロード(または③から自動処理)
以上、終了です。
ここまでにかかった時間、わずか15秒程度。
簡単にデータ整形・CRMアップロードに成功しました。
メリット
何と言っても、これまで名刺登録にかかっていた工数を大幅に削減できます。
操作は名刺をスマホで撮影するだけなので、圧倒的に簡単です。弊社内には大量の名刺を取り込むスキャナがありましたので、まさに一瞬。
お客様のマーケティングBPO支援で名刺登録を行う際には必ずダブルチェックを行うのですが、今回はまったくその必要がございませんでした。(自社販促なので手数をかけていられない、がアプリをDIY作成した目的だったので、願ったり叶ったりです。)
ダブルチェックが不要であるという精度の高さも、特徴です。
➡
※弊社ではデータをCSVファイルにダウンロードし、自社開発CRM「Dr.Marketing」にデータを登録しています。こちらについては後述いたします。
アプリ作成手順
DIYアプリの裏側はどういう構造になっているかを表したのが、以下の図です。
①まず、LINEに写真を取り込みます(または写真を撮ります)。この時点では、ただの画像です。
②データを連携ツールでGoogle Cloud Visionへ受け渡すと、画像からテキストを抽出いたします。ここでようやく画像がテキストデータになりました。しかし、この時点のテキストは単なる文字の羅列でしかありません。
③次に、②データをChatGPTに処理させます。ここでChatGPTが得意な「構造化」が行われ、この文字列は役職、この文字列は姓名、と文字の羅列が「構造化されたデータ」に整えられていきます。
④上記③のデータをスプレッドシートに転換します。
はじめ写真だった画像データが、構造化された名刺データに早変わり。最終的なアウトプットをCSV形式にすることで、各種CRMに取り込める状態になりました。
この1つ1つのステップの後ろで、データ連携ツールが動いています。(※黄色い部分がデータ連携ツールが動いている箇所です)
アプリを使用して業務効率化を実現
作成時間はたったの、50分。
工数削減、70%OFF。
この名刺自動入力ツール。アプリ作成にかかった時間はわずか50分でした。
社内テストの結果、出力データの精度は相当なもので、例えば社名・電話番号ですと、ほぼ修正なしの精度100%、メールアドレスは98.8%超、姓名も97.1%超の正答率でした。
コロナ以前、弊社はイベント後の名刺/アンケート入力代行を20年程やっており、そのプロの視点で申し上げますと、この確率は革命的です。
過去にOCRで読ませたデータの精度は決して高くなく、英数字は80%前後、漢字カタカナひらがなが絡むと40%前後の正答率でした。また、人間ではありえない誤った読み込みも多いため、結局人間の手でパンチング・ダブルチェックした方が速度と精度の点で優っておりました。OCR変換しても、逐一修正が必要で、むしろ無からデータを起こした方が早いし正確だったのです。
先ほどの確率論ですと、一般的な名刺でしたらパンチングの必要はなく、シングルチェックで十分でしょう。「縦書き・区切り不明・漢字だらけ」の高役職者名刺だけに限定すると、従来の手法=パンチングを採用した方が効率的かもしれませんが、一般的な名刺ではこのソリューションで入力代行業務のクオリティ (精度100%) を担保できる可能性すらございます。
この手軽さ。読み込みの速さ。さらに市販のツールでなく社内で50分でアプリが作れて、かつデータの精度が高いというのは、非常に価値が高い!と部長が絶賛しておりました。
社内で行っていた名刺入力、チェック修正業務にかけていた時間が大幅に削減され、その道のプロの弊社でも作業工数70%減↓と、大幅な業務効率化が実現いたしました。
連携ツール QuickworkAutomation
今回作成したDIY 名刺自動入力ソリューションの肝は、「アプリ連携ツール」の活用と「ChatGPT」をセキュアに使える環境作りです。
使用した連携ツールは、「QuickworkAutomation」になります。
QuickworkAutomationの特徴を3つご紹介します。
①安価:一番安いプランですと、月額3000円~という価格でお使いいただけます。
※もう少し大掛かりに使いたい、という会社様向けのプランもご用意しています。
②簡単:事例でご紹介しましたとおり、非常に簡単です。
ドラッグ&ドロップで簡単にアプリがノーコードで作れます。
※コードを書いて複雑な連携を行うことも可能です。
③安全:最新のグローバルセキュリティ、ISO27001・GDPRに準拠しています。
海外では、金融機関などでも使われているセキュアな製品です。
▼詳しくは以下ページからご確認ください。
関連ツール① プライベート型ChatGPT「Dr.AI」
今回ご紹介した、DIYアプリ作成を自社でも!とご検討された皆さまの中には、こんな心配をされていらっしゃる方もいるかもしれません。
- データ連携する際に、ChatGPTを使用したいけど、社内の機密文書などをデータ学習に使われるのではないか? また、情報漏洩が心配である…。
そんな方へ朗報です。弊社では「Dr.AI」というソリューションを提供しております。
Dr.AIは独自APIプラットフォームを採用しているため、データ学習で情報を使用されることはありません。また、情報漏洩の心配もなく、完全プライベート型ChatGPTとしてセキュアに使用することができます。
現在、期間限定で無料トライアルキャンペーンを実施しております。
▼詳しくは以下ページからご確認ください。
関連ツール② 名刺登録・営業管理ツール「Dr.Sales」
弊社では、事例でご紹介した名刺入力データをCSVにダウンロードし、自社開発した顧客管理ツール「Dr.Marketing」で管理しております。
「Dr.Marketing」は顧客DB管理から営業プロジェクト管理、セミナー支援機能など総合的にサポートします。
※現状、名刺入力データを自動でDr.Marketingに反映は未対応ですが、名刺管理に特化した「Dr.Sales」を先日リリースいたしました。
こちらは名刺撮影(スキャン)とDB管理、営業プロジェクト管理が一体型になっているため、名刺の登録から管理まで一気通貫に行うことができるツールです。
▼詳しくは以下ページからご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
業務効率化と売上向上には社内データ管理が非常に重要です。そこで、コストをかけて新しいツールを入れるのもありますが、社内ツールを有効活用することも一つの手段です。
本日はその一助として、QuickworkAutomationを活用した「DIY 名刺自動入力アプリ」の一例をご紹介しました。
今後も、皆さまの業務改善に役立つ情報やサービスをお届けしていきたいと思います。
引き続き、よろしくお願いいたします。