【EU最新事情 その③】5G最新情報~モバイルワールドコングレス2022

海外情勢
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アイアンドディーの先端マーケティング事業部、齋藤です。
毎月1回、ICSから「ヨーロッパ発 現地レポート」として、EU企業の取り組みや欧州ビジネスの最新情報をお届けいたします。
ICSは当社同様、IT企業や製造業向けに新規顧客開拓やマーケティング支援を展開している企業です。
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第3回目は、5G最新事情です。2月28日から3月3日までバルセロナで開催されたモバイルワールドコングレスでの話題と世界の5G事情について紹介します。

5G最新事情・モバイルワールドコングレスについて

モバイルワールドコングレス(MWC)は、毎年バルセロナで開催される通信分野をカバーする最大かつ最も重要なグローバルイベントで、テクノロジーや通信サービスプロバイダー(CSP)のCEOや企業幹部が出席し、VR/AR、モバイルやクラウド全般、5G、IOTに関する主要戦略や製品の発表が行われます。2022年は2月28日から3月3日に開催されました。

Xiaomi、Oppo、Poco、OnePlus、Honorといった中国の主要スマートフォンメーカーが予想通り5G対応のスマートフォンを発表し、Huawei、Samsung、Lenovoはタブレット、ノートパソコン、ラップトップの新製品を発表しました。しかし、本当の5Gに関するニュースは、大手企業の展示ブースから離れたところで見られました。

アイルランドパビリオンは、5Gを中心に、5Gプライベートネットワーク、オープン無線アクセスネットワーク、「car to cloud」サービスなどを展示していました。アイルランドの無線技術インフラプロバイダーであるBenetel社は、同社の新しいRAN650ユニットが、地方のネットワークや公共のホットスポットとともに、プライベート、キャンパス、産業用ネットワークに5Gをもたらすことを目的としていると紹介していました。オープン無線アクセスネットワークは、従来の無線アクセスネットワークとは異なり、ネットワークのインフラの異なる部分を異なるベンダーが構築できるため、柔軟性が向上し、競争の激化とイノベーションの促進によるコスト削減が期待できます。2021年11月、ドイツテレコム、オレンジ、テレコムイタリア、テレフォニカ、ボーダフォンの5社は、欧州の政策立案者や業界関係者にオープン無線アクセスネットワークの開発を優先させるように促す報告書を発表しました。

また、アイルランドのブースでは、Druid SoftwareがMWC 2022において、VMwareおよびプライベート5GネットワークサプライヤーASOCSと協力し、企業向けに新しいプライベートネットワークオプションを構築する3社提携を発表しています。Druidは、プライベート5Gネットワークプラットフォームを3GPPプロトコルで構築し、暗号化されたセキュリティとデータの保護を提供し、脅威を低減すると述べています。VMwareの法人顧客は、モダンなアプリのワークロードを積極的にエッジに移行しており、プライベート5Gを基盤とした事業を加速させるために5Gに賭けていることが、今回の協業の理由だとしています。

アイルランドに拠点を置くキュービック・テレコムは、ワイヤレス技術企業のクアルコムと提携し、「car to cloud」サービスを開発すると発表しました。自動車およびIoT業界にソフトウェアを提供するキュービックテレコムは、クアルコムのSnapdragon Car-to-Cloudプラットフォームを支える可視性、分析、洞察、接続性を実現すると述べています。キュービックテレコムのソフトウェアは、フォルクスワーゲングループ、CNHインダストリアル、アライバルなどのブランドで、100カ国にわたり8m以上の車両で使用されています。

MWCでは、欧州における5Gの大きな課題は、2022年内に消費者が5Gを導入することであるという意見が目立ちました。国内のエネルギー価格の上昇と住宅ローンの金利上昇により、ヨーロッパの消費者の3分の2は2022年に予定していた3Gおよび4G携帯電話から5G携帯電話へのアップグレードを延期し、その結果、5G制御モデム、アプリ、携帯電話に基づく5GベースのIoTサービスの導入が遅れていると推定されています。

さらに、ヨーロッパでは5Gの展開、可用性、ネットワーク性能の面で世界の他の地域に遅れをとっていることが懸念されています。2021年第3四半期のSpeedtest Intelligenceのデータでは、世界の首都の間で5Gの速度の中央値に大きな幅があることが示されています。韓国のソウルが530.83Mbps、ノルウェーのオスロが513.08Mbpsで首位に立ち、アラブ首長国連邦のアブダビ、サウジアラビアのリヤド、カタールのドーハが次に続きます。ブラジルのブラジリアは、今回のリストで最も遅い5Gでのダウンロード速度中央値を示し、ポーランドのワルシャワ、南アフリカのケープタウン、イタリアのローマがそれに続きました。スウェーデンのストックホルムとノルウェーのオスロは、それぞれアップロード速度が56.26 Mbpsと49.95 Mbpsと、5Gでの中央値が最速クラスでしたが、ケープタウンは14.53 Mbpsと最も低速でした。

5Gが開始された市場でも、カバー率と普及率が低い場合があるため、5Gの有無は市場における1つの指標に過ぎません。5Gの利用率が最も高かったのは米国で49.2%、次いでオランダ(45.1%)、韓国(43.8%)、クウェート(35.5%)、カタール(34.8%)となっています。5Gの可用性が最も低かったのはブラジルで0.8%、次いでスウェーデン(1.5%)、南アフリカ(2.7%)、ニュージーランド(2.9%)、ハンガリー(3.6%)でした。

Ookla Speedtest Intelligenceのデータによると、新技術をいち早く導入したパイオニア市場においても、世界中で5Gネットワークの性能に格差が広がっていることがわかります。韓国、ノルウェー、UAE、中国などの主要市場は、5Gのダウンロード速度で主要なヨーロッパ市場、米国、日本を大きく引き離しており、5G市場に2つの層ができつつあるような状況になっています。

MWCでの発表や進展は、メタバースなどの新しいトピックと並んで、ネットワーク・イノベーション、クラウド、メタバース、新たなビジネスチャンスといった幅広いトピックが2022年も引き続き焦点となることを示唆しています。また、ワーキンググループの結成やロードマップの作成にとどまらず、6Gに関する進展も期待されます。重要なのは、モバイルのエコシステムが成長しつつも減速し、2つの階層が出現することです。

編集後記

株式会社アイアンドディーと欧州のパートナー企業であるICS(本社:ドイツ・ニュルンベルク)と共同で、日本のIoT企業に対して、欧州市場、特にドイツ、オーストリア、スイス(DACH)のドイツ語圏におけるダイレクトおよびチャネル販売、パートナー開拓を加速させるためのコンサルティングを行っています。特にコロナ禍でメッセフランクフルトや、ハノーバー見本市など、日本企業がEU内での展示会に出展できない状況が続いていますが、今後、日本に居ながら大幅に安い費用で新規顧客開拓が可能となります。また、日本企業と提携を考えているEU域内の企業を日本企業に紹介する事業も開始いたします

■オンラインEU販路開拓サービス
1.        進出予定国の市場及び競合調査
2.        マーケティング戦略コンサルティング
3.        ターゲット選定・リスト作成
4.        ターゲット企業のキーマン発掘・商談獲得
5.        リスト先への営業活動(インサイドセールス)

アイアンドディーとICSは、両社が有するネットワークと強みを活かし、コロナ禍で海外への移動が制限される中、従来必要とされてきた「海外視察」や「現地調査」などのプロセスを現地パートナー企業が代行いたします。現地に行かずに商談獲得を可能にする「オンラインEU販路開拓サービス」により、短期間でEUへのビジネス展開を実現いたします。 EUへの進出や新規パートナー、顧客開拓にご興味がある方は、お気軽にご連絡下さい。

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先端技術マーケティング事業部 海外担当チーム 齋藤 美幸
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投稿者プロフィール

齋藤 美幸
齋藤 美幸
先端技術マーケティング部
海外担当チームマネジャー/コンサルタント

▼ 経歴
University of California, Berkeley卒業
外資系B2B企業及び日系グローバル企業において、日本法人のマーケティング部門の立ち上げ、PR・プロモーション 戦略立案、企画などマーケティング全般に携わる。

▼ コンサルティング分野
マーケティング全般、PR・プロモーション戦略の企画・立案、広告・販促物・WEB制作・展示会・セミナー運営など マーケティング・プロモーション、海外・日本進出事業支援
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